職業訓練で資格を取らないとどうなる?【Webデザイン系】5ヶ月間で取得した5つ資格も紹介

目次

職業訓練で取得できる資格のほとんどは任意受験

職業訓練では、資格を取得することができますが、必ず取得できるわけではありません。

職業訓練に通うことで「自動取得」できる資格と「任意受験」して試験に合格することで与えられる資格の2パターンあります。

「自動取得」できる資格

自動取得できる資格は、主に介護などの資格です。

資格を自動取得できるコースのカリキュラムには、資格取得するために必要な研修が組み込まれています。訓練が終わると自動的に必要な研修もすべて終わったことになり、資格が与えられる仕組みです。

合格が必要な「任意受験」の資格

任意受験の資格は、職業訓練で取得できるほとんどの資格が該当します。

職業訓練では、各コースで専門的な資格試験に任意受験することができます。資格を取得するために試験に合格することが必要です。授業で各資格の試験対策も行われますが、合格するためにはしっかり勉強しなければいけません。

資格が必要な理由

職業訓練でも取得することのできる資格は、転職(就職活動)をするために必要です。職業訓練で取得できる資格以外にもいろんな資格がありますが、資格を取得することで履歴書にも書くことができアピールできます。

各資格には、3つの種類に分けられます。

  • 必須資格
  • 有利になる資格
  • 不利にならない資格

必須資格

必須資格とは、希望する就職するために必ず必要な資格です。求人にも必要な資格として「必須」と記載されている資格です。

資格を持っていない場合は求人に応募すらできない資格で、一般的に免許と表現されることも多い資格になります。

必須資格は、その職業への「挑戦権」を獲得するための資格と覚えておきましょう。

有利になる資格

有利になる資格とは、希望する就職を有利にする資格です。求人にも必要な資格として「あれば尚可」と記載されている資格です。

資格を持っていることで就職活動で有利になる資格で、希望する職業に必要なスキルになります。

有利になる資格は、その職業で必要な「専門的なスキル」の資格と覚えておきましょう。

不利にならない資格

不利にならない資格とは、希望する就職で不利にならないための資格です。求人にも必要な経験等として記載されている内容のスキルを証明できる資格です。

資格を持っていることで就職活動で不利にならない資格で、希望する職業に必要なスキルになります。

不利にならない資格は、その職業で必要な「基本的なスキル」の資格と覚えておきましょう。

任意受験の資格は受験しなくてもいいの?

任意受験の資格は、受験しない人もいます。職業訓練では、各コースごとに任意受験に資格が複数ありますが3つのパターンに分かれます。

  • 全ての資格を受験する
  • 複数の資格のみ受験する
  • 全て受験しない

僕の通った職業訓練校では、全ての資格を受験する人はおらず、訓練期間中に1度も受験しなかったクラスメイトが2人(15人中)いました。僕を含めてほとんどの人は、複数の資格のみの受験をしました。

受験しない理由は人それぞれ

  • 実は就職先が決まっている
  • 授業についていけず、合格する自信がない
  • 金銭的事情
  • 進路の方向性が変わった
  • すでに資格取得していた

職業訓練で資格取得するべき理由

持っているスキルを証明できる

資格取得できると、持っているスキルを証明できます。

特に基本的なPCスキルは、求人にも多く記載されています。「使った経験があるので大丈夫です」と自己申告するよりも、資格を取得してスキルを証明できる方が説得力があります。

自己申告の場合には、実際に使うことができるのか判断することが難しいので、企業の人も採用に慎重になります。

このように持っているスキルを証明できる資格は、希望する就職に必要なスキルであればあるほど効果的です。

求人には、応募するために必ず必要な資格もありますので、そのような資格の場合は必ず取得しておきましょう。

目標を持って取り組むことができる

職業訓練校で資格取得をしない場合、授業に出席するだけが目標となってしまいスキルを習得できずに終わってしまう人が多いです。

資格取得を目標にすると、放課後や自宅などでも復習をしたりして合格するために自主的に取り組むことができます。

実際にクラスメイトでわからない部分も教え合いながら合格に向けて全員で助け合う雰囲気だったので、資格取得に挑戦する人としない人では意識が大きく変わることを実感しました。

資格取得を目標にすることで、合格に向かって頑張ることができます。特に希望する職業に必要なスキルの資格には積極的に挑戦しましょう。

転職するときにも活躍する

職業訓練後に希望する職業に就職したものの会社の雰囲気や人間関係が合わないと悩んでしまう人も多くいます。

そんなときでも希望する職業に必要なスキルの資格を取得しておけば転職できる可能性は高くなります。

職業訓練では、各コースで各職業に必要なスキルの資格取得を目指すことができます。希望する職業のを目指せるコースで取得できる資格は、全て取得しておくと安心でしょう。

【Webデザイン系】5ヶ月間で取得したの資格5つ

職業訓練校に通った5ヶ月間で5つの資格を取得することができました。

職業訓練校で取得した5つの資格
  • コンピュータサービス技能評価試験 ワープロ部門2級|2級ワープロ技士
  • コンピュータサービス技能評価試験 表計算部門3級|3級表計算技士
  • PowerPoint®︎プレゼンテーション技能認定試験 上級
  • Webクリエイター能力認定試験/HTML5 エキスパート
  • 文部科学省後援 色彩検定3級

コンピュータサービス技能評価試験 ワープロ部門2級|2級ワープロ技士

コンピュータサービス技能評価試験ワープロ部門は、中央職業能力開発協会が主催するワープロソフト(Word)の操作能力を試す実技を中心とした公的資格試験です。合格者には、「技士」の称号が与えられ、合格証が授与されます。

認定機関中央職業能力開発協会
使用ソフトWord
受験料(税込)1級:7,970円
2級:6,710円
3級:5,350円

パソコンで書類を作るために必要なWordのスキルを身につけることができます。

活かせるWordの主な用途
  • 送付状
  • 社内文書
  • 退職届
  • 契約書
  • 議事録

試験内容と合格率

等級試験内容合格基準 合格率
1級実技|試験時間:60分
・課題1:文書の作成
・課題2:文書の編集・構成
・課題3:複数文書の編集管理
筆記|試験時間:20分
70点以上/100点

実技32点以上/80点
筆記8点以上/20点
62.3%
2級実技|試験時間:60分
・課題1:文字入力
・課題2:文書の作成
・課題3:文書の編集・構成
70点以上/100点75.6%
3級実技|試験時間:50分
・課題1:文字入力
・課題2:文書の作成
・課題3:文書の編集・構成
70点以上/100点90.1%
合格率:令和4年度合格率

コンピュータサービス技能評価試験 表計算部門3級|3級表計算技士

コンピュータサービス技能評価試験表計算部門は、中央職業能力開発協会が主催する表計算ソフト(Excel)の操作能力を試す実技を中心とした公的資格試験です。合格者には、「技士」の称号が与えられ、合格証が授与されます。

認定機関中央職業能力開発協会
使用ソフトExcel
受験料(税込)1級:7,970円
2級:6,710円
3級:5,350円

パソコンで書類や資料を作るために必要なExcelのスキルを身につけることができます。

活かせるExcelの主な用途
  • 請求書
  • 見積書
  • 顧客管理データ
  • アンケート集計

試験内容と合格率

等級試験内容合格基準合格率
1級実技|試験時間:90分
・課題1:検索フォームの完成
・課題2:データの集計・管理
筆記|試験時間:20分
70点以上/100点

実技32点以上/80点
筆記8点以上/20点
44.6%
2級実技|試験時間:60分
・課題1:装飾・編集
・課題2:関数式による表の完成
・課題3:データ処理
・課題4:グラフ作成
70点以上/100点

各課題10点以上/25点
82.6%
3級実技|試験時間:50分
・課題1:表の作成
・課題2:装飾・編集
・課題3:グラフ作成
70点以上/100点90.7%
合格率:令和4年度合格率

PowerPoint®︎プレゼンテーション技能認定試験 上級

PowerPoint®︎プレゼンテーション技能認定試験は、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が主催するMicrosoft PowerPoint®を活用したプレゼンテーションスライドの作成技能を認定する民間資格試験です。合格者には、オープンバッジ(デジタル認定証)とデジタル認定証明書を授与します。

認定機関サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会
使用ソフトPowerPoint
受験料(税込)上級:7,100円
初級:5,900円

パソコンで書類や資料を作るために必要なPowerPointのスキルを身につけることができます。

活かせるPowerPointの主な用途
  • プレゼン資料
  • スライド
  • 企画書
  • ポスター

試験内容と合格率

試験内容合格基準合格率
上級知識問題|試験時間:15分
実技問題|試験時間:90分
合計得点率
70%以上
90.05%
初級実技問題|試験時間:60分得点率
70%以上
合格率:2022年度平均合格率

Webクリエイター能力認定試験/HTML5 エキスパート

Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイ Web利用・技術認定委員会が主催するWebサイト制作のデザイン能力およびWebページのコーディング能力を認定する民間資格試験です。合格者には、「オープンバッジ(デジタル認定証)」と「デジタル認定証明書」を授与されます。

認定機関サーティファイ Web利用・技術認定委員会
使用ソフトVisual Studio Code
受験料(税込)エキスパート:7,500円
スタンダード:5,900円

Webサイトを制作・編集をするために必要なHTML・CSSのスキルを身につけることができます。

活かせる仕事
  • Webクリエイター
  • Webデザイナー
  • Webディレクター

試験内容と合格率

級区分試験内容合格基準合格率
エキスパート知識問題|試験時間:20分
実技問題|試験時間:90分
合計得点率
65%以上
89.92%
スタンダード実技問題|試験時間:60分得点率
65%以上
合格率:2022年度平均合格率

文部科学省後援 色彩検定3級

色彩検定は、色彩検定協会が主催する色に関する幅広い知識や技能を問う公的資格試験です。合格者には、資格証と合格証書が授与されます。

認定機関色彩検定協会
受験料(税込)1級:7,000円
2級:10,000円
3級:15,000円
UC級:6,000円

デザインするために必要な色彩のスキルを身につけることができます。

活かせる分野
  • 総合/講師
  • 美容・ファッション系
  • 出版・広告
  • 建築・工業・空間デザイン
  • 飲食系
  • オフィス系
  • レジャー・イベント/冠婚葬祭

色彩検定の公式サイトでも活かせるお仕事を紹介されています。
>>活かせるお仕事はコチラ

試験内容と合格率

等級試験内容合格基準合格率
1級1次:マークアップ方式|試験時間:80分
2次:記述方式(一部実技)|試験時間:90分
得点率
70%前後
39.6%
2級マークシート方式(一部記述式)|試験時間:70分得点率
70%前後
77.4%
3級マークシート方式|試験時間:60分得点率
70%前後
76.9%
UC級マークシート方式(一部記述式)|試験時間:60分得点率
70%前後
85.8%
合格率:2022年度合格率

受験しなかった2つの資格

任意受験の資格で受験しなかった資格が2つあります。

  • Illustrator®クリエイター能力認定試験
  • Photoshop®クリエイター能力認定試験

受験しなかった理由は、資格取得よりもポートフォリオに使える作品制作を優先したからです。

講師からもこの2つの資格取得より、卒業課題でもあるポートフォリオ制作に使える作品制作を優先することを勧められました。

Illustrator®クリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が主催するドキュメントデザイン技術に関する知識を有し、Illustrator®を駆使して、提示されたテーマ・素材から、仕様に従ってコンテンツを制作する能力を認定する民間資格試験です。合格者には、「オープンバッジ(デジタル認定証)」と「デジタル認定証明書」を授与されます。

認定機関サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会
使用ソフトAdobe Illustrator®
受験料(税込)エキスパート:8,600円
スタンダード:7,600円

画像制作をするために必要なIllustratorに関するスキルを身につけることができます。

向いている作業
  • ロゴ、アイコンのデザイン
  • 名刺、チラシなどの印刷物
  • 看板の作成

試験内容と合格率

級区分試験内容合格基準合格率
エキスパート第一部(知識・実技)|試験時間:50分

第二部(実践)|試験時間:90分
知識問題・実技問題合計得点率
65%以上

実践問題得点率
70%以上
71.48%
スタンダード第一部(実技)|試験時間:40分

第二部(実践)|試験時間:90分
実技問題得点率
65%以上

実践問題得点率
70%以上
合格率:2022年度平均合格率

Photoshop®クリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が主催する画像編集技術に関する知識を有し、Photoshop®を駆使して、提示されたテーマ・素材から、仕様に従ってコンテンツを制作する能力を認定する民間資格試験です。合格者には、「オープンバッジ(デジタル認定証)」と「デジタル認定証明書」を授与されます。

認定機関サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会
使用ソフトAdobe Photoshop®
受験料(税込)エキスパート:8,600円
スタンダード:7,600円

画像編集をするために必要なPhotoshopに関するスキルを身につけることができます。

活かせる仕事
  • 写真やイラストの編集、合成
  • バナーの作成
  • Webサイトのデザイン

試験内容と合格率

級区分試験内容合格基準合格率
エキスパート第一部(知識・実技)|試験時間:50分

第二部(実践)|試験時間:90分
知識問題・実技問題合計得点率
65%以上

実践問題得点率
70%以上
75.35%
スタンダード第一部(実技)|試験時間:40分

第二部(実践)|試験時間:90分
実技問題得点率
65%以上

実践問題得点率
70%以上
合格率:2022年度平均合格率

デザイン業界では実績が大切

Webデザイナーなどデザイン関係の業界では、実績が重要視されます。

デザインで使用するためのPCやソフトのスキルはもちろん必要ですが、資格取得と同じくらい自分でデザインした作品を持つことが大切です。

就職活動の際には、デザインスキルをアピールするための自作した作品を集めたポートフォリオが必要になってきます。

企業の人は、履歴書と共にそのポートフォリオを見て力量を判断して採用するか判断します。

デザイン業界の企業に就職したい方は、このポートフォリオを頑張って作り込みましょう。

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